2013年10月21日月曜日

【事例】今、改めて思う、偉大なる先輩PMの話

昨日のALL-NIGHTの駄目だしを踏まえ、ふと思ったのが偉大なる先輩PMのことである。

偉大なる先輩について

かつて、自分が入社したときのことである。
自分が入社したときは、複数のプロジェクトを兼任している統括PMに出会った。社会人になって始めてのプロジェクトは企業統合時の1システムの担当であった。担当メンバーではあったが、人数が自社4人(自分含む)、協力会社10名とそこそこの規模であった。で、このときに、その統括PMがPMも兼任していたこともあり、よく行動を目にすることがあった。

結果論だけ言うと、当時、50人規模をまとめていた統括PMは今や執行役員への上り詰めている。
ちなみに本件の話題とは関係ないが、女性である。すげー。

ということで今日は偉大なる先輩を振り返りながら、マネージャとは何かということを考えてみる。

偉大なる先輩の伝説

その統括PMの名言や立ち振る舞いを整理しておく。
知ったこと全てあげきることはできないが、多少は参考になると思う。

特徴について
  • 論理的に考え、決断が早い
  • 部下の使い方がうまい。というのかわからないが、部下に資料を作成させ、指摘は徹底的だった。指摘は非常に厳しく、時間切れ以外で合格をもらえない。
    • ちなみに指摘の多くは的確で、的確がゆえに時間がかかる。価値があるかといわれれば、ある。ただし、時間がかかるが。。。
    • それでも、部下は資料を徹夜でも、チームを協力してでもやらしている。やらせきっているところがすごい
  • 先輩だろうが、何だろうが、正しいと思ったら、正しいと言い切る。しかも、正しいを決める基準はお客様の役に立っていることか、価値を生み出しているか、自分の責務を全うしているか
  • 人脈が広い。困ったら、相談する先がある。
  • 視野が広い。問題がおきたら、すぐに気づき、フォローに走る。文字通り、走る。状況を聞いた瞬間、改善策を提案し、解決に向かってリードする。しかも、先輩だろうが、他社であろうがお構いなしで、指摘をする
  • 大きなトラブルが起きたとき、謝罪をするとともに、現時点では難しい問題であること、改善のための方法、製品を売り込む
  • トラブルプロジェクトの支援に入ったとき、謝罪するとともに、現状を徹底的に分析し、自社だけではなく、お客様、あるいはプライムベンダーにも非があることを説明できる根拠を示し、お互い様であったという立ち位置を獲得。その上で、前向きに改善策を考える方向に誘導し、新たな仕事を獲得
  • 徹夜なんのその。深夜でも飲み会を開く。
  • 仕事がからまないと、そこらへんにいる近所のおばちゃん(失礼!)な雰囲気。

ついでに、よく言う言葉についてもまとめておこう。資料のレビュー時の参考になるかと。
  • 「あなたたちの言いたいことが(この資料では)まったくわからない」
  • 「言いたいことは、こういうこと? だったら、そのとおり書きなさい(論理的矛盾や考慮不足の点を指摘された後、この言葉が出るとだいたい整理された形になっている)」
  • 「忙しいは言い訳にならない。優先度と時間効率をもっと考えれば、違うやり方があったはず」
  • 「素人に説明するつもりで資料を見直しなさい。お客様は専門家ではないのだから」
  • 「自社の製品を徹底的に学びなさい。お客様が困っていた際に、一番わかりやすいソリューションは製品である。カスタム開発は製品もないときに初めて考えるもの。そこまでは製品を売り込めるように知識を持つこと」
  • 「(トラブルが起きたとき)明日レビューするから、そこまでに持ってきなさい。事実を真摯に受け止めると同時に、お客様に早く状況を説明しないといけないでしょ」
  • 「このチームは最高のチーム。優秀な人材を集めたのだから。しかも私は他チームに自チームを自慢して説明している。たとえば、XXX」
  • 「(新人が来たとき)このチームには優秀な人材がいるから、学びなさい。卵の殻から足が生えて歩けるように」
  • 「(入社4年目のメンバーに)そろそろ、殻に足が生えてきたか」
  • 「(31歳程度のメンバーに)そろそろ、小学生か」 ・・・いつになったら大人になるんだ?
  • 「こんなんじゃ、承認できません。ちゃんと説明できるようにしなさい」
とかとか。

偉大なる先輩PMのイメージ

結構、ひどいことを言われたこともあったし、徹夜もやった。
夜中の3時までトラブル解消に向けて活動した挙句、2時間説教を受けた先輩もいる。

そういえば、今思い返すと、「プラダを着た悪魔」という映画の有名編集長と同じ雰囲気を感じる。その映画を何度もみて、一番記憶に残っているが、編集長に怒られて凹んだ主人公に、優秀な同僚(といっても入社暦は主人公よりも長く、優秀な地位にいる)が言った言葉。
たぶん、それが根本であり、自分が一番、学んでおかないといけないことなんだと思う。

忘れかかっているので、かなり意訳になっているけど、大体こんな感じ。
君は自分が努力したからって、彼女(編集長)にほめてもらいたいのかい? 甘えるな。 努力するのは当たり前だ。怒られてばかりが嫌だって? よく考えろ、彼女は仕事をしているに過ぎないのだ

たまに見直してみて、自分の振りがどこまで近づいているか、考え直すようにしよう。

それでは。